85歳を迎える前から徐々に言動や物忘れがひどくなっていった。
実家にはペットの犬がいる。
認知症と診断されてからもペットの散歩は父親の役目としていた。
朝と夕方に20分から30分程度、
認知症と診断される前で、80歳を超えた頃に物忘れも多くなってきたが年のせいで仕方ない、誰でも物忘れはあるものだから、さほど気にもしていなかった。
さらに耳も遠くなり会話のスピードもいつものようなテンポで会話が進まなくなった。
ただ、まだ会話自体は成立していた。
そんあある日のこと、ご近所から1本の電話がありました。
「ワンちゃんのリードが外れてるのに、
ワンちゃんはその場でお座りしたまま動かないので早く来て欲しい
電話を受けた母は慌てて家を飛び出し、犬の所に駆け寄った。同時に父親もリードを持ってやってきた。
このあと、同じような事が幾度となく繰り返された。
なんで同じことが起こるのかと思ったら、リードをしっかり取り付けることが出来なくなった来ていた。
犬の散歩に出かけるたびに、母は父にリードの付け方を教えて、外れないか確認してから送り出していた。
何度目かに、母がリードが外れないかいき確認していると、父親がいきなり怒り出し「そんなことは分かっている。馬鹿にするな」と怒鳴った。
母親は、怒鳴り声に驚きと恐怖を感じたと言ってました。
しかし、数時間後には怒鳴ったことを覚えていない様子。
この頃から、だんだんと怒りっぽく物忘れも多くなってきました。
特に、今日が何日の何曜日か分からなくなることがあり、通院の日を間違えることがしばしばありました。
ここまでくると、まさか自分の父親が認知症かもと疑いだした。
でも母親は認めたくないのか、しばらく様子を見ようと言った。
確かに物忘れや怒りっぽい言動以外、普段は会話も成立するし
テレビなど見ていると、笑ったり意見を言ったりと、
これ以降、犬の散歩は母親か自分が交代で行った。
犬の散歩以外に外に出ることがなくなり、
病院などは一人で行けるようだが、
検査日を忘れていたり、忘れ物をするようになった。
ある日、たまたま父親を見かけた。
病院のそばでうろうろしている。
病院がどこにあるかわからなくなったと。
とりあえず、病院まで連れていき受付を済ませて自分は帰宅した。
その後も、病院へ行く道順がわからないとか、
通院の日は一緒に行くことにしたが、
何度も同じことを繰り返し言う、
手帳を取り出し確認する。
認知症の検査 脳神経外科にて
診察後の会計ももたつき始めて、
これはもう見過ごせないと、
父親には定期健診とうそを言って病院へ連れて行った。
医師は、簡単な問診をしてくれる。
「今日は何日か分かりますか」、
「ここにあるアイテムをよく見て覚えて下さいね」
箱に入った5つほどの関連性のないものを見せる、ペンやフォークやミニカーなどが入っていた。
そして同じ質問や100から7を引いたらいくつか。
その数にさらに7を引いたらいくつになるかなどなど。
そして、先ほど見たアイテムを答えてもらう。
医師は、常に穏やかで和やかに質問をする。
父親は答えられず必死にその場を取り繕うとする。
一旦診察が終わり、待合室で待つことに。
そこで、先ほどの質問を同じように聞いてみた。
しかし、質問されたこともだ断片的にしか覚えていない。
改めて診察室へ向かい、医師から結果を伝えられた。
診察の結果、認知症と診断された。
さて、これからどうしたものかと呆然となった。
その後の手続きなどは、こちらをお読みください。
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