カンヌ国際映画祭の最高賞「パルムドール」ってどれだけ凄いことなのか?


2018年5月カンヌ国際映画祭にて、日本人監督是枝裕和監督の作品「万引き家族」が最高賞を受賞しました。

映画は年間1本か2本程度しか鑑賞しないので、映画祭で最高賞を受賞したというニュースを見ても、あまりピンとこない。

そもそもカンヌ映画祭って、世界の映画界でどのくらいの権威があるのか調べてみました。

趣味が映画鑑賞など、日々映画に関して情報を収集している方は、既に知っている内容だと思うので、この記事を読まないほうがいいですよ。なぜなら知っていることばかりだと思うので。

では、カンヌ映画祭が映画界でどれほどなのでしょうか。

カンヌ映画祭ってどれだけ凄いのか

映画祭の中でも、世界三大映画祭と言われているのが次の映画祭です。

  1. カンヌ国際映画祭
  2. ベルリン国際映画祭
  3. ヴェネチア国際映画祭

ニュースなどで何度か聞いたことがあるのではないでしょうか。

この3つの映画祭は、国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の国際映画祭なんです。

カンヌ映画祭は、1939年に第1回を開催する予定だったんですが、

戦争に突入してしまい1946年に第1回目を開催する事となりました。

開催するきっかけは政治的意図が反映したものです。

当時、イタリアでヴェネチア映画祭に対応して、フランス政府が支援する形で始まりました。

開催後も、何度となく課題を抱えていたため、何度か中止となってしまうというほど混乱していました。

そして1951年以降は毎年開催されています。

カンヌ映画祭の凄いところは、映画祭と同時に開催されているマーケットです。

各国の映画会社が集い、新作映画や俳優さんたちのプロモーションなどが行われています。

映画制作に携わる数千人もの人が、この映画祭にやって来るんです。

この映画祭では、まだ企画段階中の映画なども売り込みされていますが、企画だけ持ってきて売り込みかけるってどうなんだろう。

そこから、どれだけヒットする映画が生まれるんだろうか?

映画祭で受賞した作品はヒット作となるのか


2018年は日本人監督の是枝裕和監督の作品「万引き家族」が最高賞を受賞しました。

日本人監督の受賞は21年ぶりで、これで3作目です。

一番最初は今村昌平監督の作品「楢山節考」、次の作品は「うなぎ」。

こちらも今村昌平監督の作品です。

この2つの作品は、パルムドール賞を受賞した時は、ニュースで報道していたことは記憶している。

ただし、興行面からヒット作と言えるかというと、そうでもない。

1983年に公開された楢山節考は、その年の興行収入が10億5千万円で9位となっている。

ちなみに1位は南極物語で興行収入59億円。13位のドラえもんは10億とその差は5千万円。

大ヒットとはなりませんが、そこそこの成績だと思います。

威厳のある映画祭の最高賞パルムドールを受賞しても、なぜ大ヒットとならないのか。

観たいと思う映画と映画祭で評価された映画の違い

観たいと思う映画って娯楽性が高く、映画祭で評価された映画は、娯楽とはちょっと違い、問題点や社会性のある問いかけに対して問題点を提起したような作品や社会風刺的な作品が多い気がする。

そのような作品に、映画館で行列をなしてまで観賞しようとする人は、この日本にはほとんどいない。

それよりも、話題性もあり、配給会社がお金をかけて作ったTVCM内容に興味を持ってしまうのは仕方ない。

そう、パルムドール賞受賞作品よりも、ドラえもんのほうが興行収入が安定している。

まとめ

どんなに素晴らしい作品であっても、ドラえもんのようなコンテンツやアメリカのド派手な作品のほうが娯楽性があるため興行収入は安定している。

ただし、カンヌ映画祭で最高賞のパルムドールを受賞するというのは、映画業界に携わっている人々に最高の評価をもらうこと。

プロがプロを評価する、認められたと言えるのではないです。

素人から、「この映画は最高です」という評価をたくさん貰うよりも、映画業界で映画の事を知り尽くしたプロから評価されるほうが、作り手にとって最高の評価です。

それが、カンヌ国際映画祭です。

と、言いたいんですが、よくよく調べていくと、1968年にパリの五月革命に呼応したゴダール監督らの実力行使により中止に追い込まれたり、1979年に審査委員長を務めた作家フランソワーズ・サガンから“審査に実行委員会から圧力がかかった”と衝撃的な発言が飛び出すなどカンヌ映画祭はスキャンダルもありました。

映画祭とは言え、映画業界の人間がわんささとやって来るお祭りですから、何があるかわかりませんね。

これからも日本映画界発展のために、いい作品が出展されるといいですね。

是枝裕和監督の 作品一覧

是枝監督の監督した作品をまとめてみました。

20180年公開 万引き家族 監督

2017年公開 三度目の殺人

2016年公開 いしぶみ

2016年公開 海よりもまだ深く

2015年公開 海街diary

2013年公開 そして父になる

2011年公開 奇跡

2009年公開 空気人形

2008年公開 大丈夫であるように Cocco 終らない旅

2008年公開 歩いても 歩いても

2006年公開 花よりもなほ

2004年公開 誰も知らない

2003年公開 帰ってきた 刑事(でか)まつり

2001年公開 DISTANCE ディスタンス

1999年公開 ワンダフルライフ

1995年公開 幻の光

以上です。

レンタルされるときなど参考になれば幸いです。

是枝裕和監督 受賞履歴

過去の出品作品と受賞作品は以下になります。

第71回 カンヌ国際映画祭(2018年)
受賞 コンペティション部門 パルムドール 万引き家族

第69回 カンヌ国際映画祭(2016年)
ある視点部門 出品作品 海よりもまだ深く

第68回 カンヌ国際映画祭(2015年)

コンペティション部門 出品作品 海街diary

第66回 カンヌ国際映画祭(2013年)
受賞
コンペティション部門 審査員賞 そして父になる

第62回 カンヌ国際映画祭(2009年)
ある視点部門 出品作品 空気人形

第57回 カンヌ国際映画祭(2004年)
コンペティション部門 出品作品 誰も知らない

第54回 カンヌ国際映画祭(2001年)
コンペティション部門 出品作品 DISTANCE ディスタンス

日本アカデミー賞
第41回日本アカデミー賞(2018年)
受賞
最優秀監督賞 三度目の殺人
最優秀脚本賞 三度目の殺人

第39回 日本アカデミー賞(2016年)
受賞
優秀監督賞 海街diary
ノミネート
優秀脚本賞 海街diary

第37回 日本アカデミー賞(2014年)
ノミネート
優秀監督賞 そして父になる
優秀脚本賞 そして父になる

カンヌ国際映画祭に出品した作品は、7作品もあるのには驚きました。

そして、2018年度はついにパルムドールを受賞しました。

おめでとうございます。

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