35年前の1983年、フジテレビでアニメ「みゆき」の放送が始まった。
このアニメの主題歌が、H2Oが歌った「思い出がいっぱい」だ。
当時、高校生だった自分は、みゆきちゃんの兄に憧れていた。
なぜ、あんなに可愛い妹と二人で生活ができるのか?
自分も体験したい、でも可愛い妹がいないのでそんな生活ができない現実が、アニメを見ることでなんかモヤモヤしていた。
そして、なんとも切ないメロディーが当時15,6歳の男子をさらにモヤモヤさせていた。
大人の階段のぼる?
歌詞の中に「大人の階段上る~ぅ」と言うのがある。
まだ15,6歳の自分には、意味がよくわからなかった。
せいぜい1こずつ年齢を重ねる程度にしか思っていなかった。
あれから35年も経つと、かなり上ったような気がするけど、この階段が結構きついんだよ。
人によって階段の高さは違うし、途中で螺旋階段になることもあれば、上っていたつもりが下ってたりしてね。
人によって、めちゃくちゃ高いところまで上った人もいれば、まだ昔のままの人もいる。
いつまで上り続ければいいのか、むしろ50歳になると階段の上り下りが辛いんだよね。
だから、ついつい昔を懐かしむんだよね。
幸せは自分で掴むもの
歌詞の一部に、「幸せは誰かがきっと運んでくれると信じてるね」とある。
以前、一緒に働いていた40過ぎの独身女性は言っていた。
「幸せは自分で奪い取るんだよ。待ってたら行き遅れたよ。この先一人で寂しいね。」
と、ポツリと演歌の歌詞のようにつぶやいていたのを思い出した。
そうそう、幸せは誰も運んでこないよ。自分でどうにかしないとね。
それが「大人の階段のぼる」ってことなんじゃないかと思えて仕方ない。
あんなにも、みゆきの兄を羨ましいと、15,6歳の時は思ったけど、50歳になって妹が47,8歳でお互い独身で一緒に暮らしているのは地獄だと感じる。
あの当時同居のまま年を重ねたような家庭が増えてしまった。
決して「みゆき」に憧れて兄妹で暮らしているのではないはずだ。
あんな暮らしはアニメだけにしたい。
思い出だけで十分です。
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